普通の日記

細野晴臣の客層と大滝詠一の客層は被っているのかいないのか

私は両者の完璧かつていねいなリスナーではないため、この文章は完全に完璧なものを目指せないわけでありまして、というのもわたしは好きになったものを網羅的に追っていくのが大変に“嫌い”で、老後のために「知らない部分」をとっておくというたいへんさも…

好きな言葉の話

私の好きな言葉。それはなんといっても、「みがきにしん」にとどめを刺しますね。 これはほんと、十年くらい好きです。 「たく」という言葉(?二文字?)も好きです。「たくま」とか、「みたく」(みたく、の発音のかわいらしさと字面のかわいらしさは計り…

自分の中だけで通じる言葉と猫の話:普通の日記

短い話。 十年前の体重と比べると、八キロほど太っている。ために、運動と称して最近、あちこちをうろうろとうろつき回るように心がけている(つまり散歩をしている)。 その日は晴れていて、風もそれほど強くなく、散歩日和だった。 私がその時歩いていたの…

絵は立体か否かの話:普通の日記

今現在の個人的現状においてはぜいたくな行為になってしまって久しいが、今から八年(!)ほど前の一時期、私は美術館に絵を観に通っていた。 ちょうどそのころ読んでいた岡本太郎の文章のなかに、いまでも思い出す言葉がある。曰く、「画集に印刷された絵と…

短い”ユーミン”の話:普通の日記

”ユーミン”のことは知っていた。『ルージュの伝言』を歌っていたひとのことだ。 有名な曲を沢山持っている人で、とても才能がある人で、私とは関係のない人。 夏のある一日、私は電車に乗って喫茶店へ出掛けた。 その日は特別暑くもなく、寒くもなかった。私…

ヨーロッパ映画の中の蓄積と歴史

中学一年生の頃の、理科の授業が終わった後のことだった。 その授業で、私は原子の話を聞いた。この世のあまねくすべてのものは、原子というものが存在することによって成り立っているらしい。 ということは、と私はおもった。 授業が終わって、休み時間にな…

アナタは、生まれてからいちばんはじめに好きになった本のことを覚えているか:アン・ローレンス『幽霊の恋人たち―サマーズ・エンド』

悲しいことに、僕は覚えていない。未就学児だったころの記憶がほとんどないからだ。 もしも僕が産湯に浸かったころのことまで覚えている三島由紀夫だったら、その頃の記憶も鮮明に覚えているのだろうけど、僕が覚えているのはほんのちょっぴりのことで、その…

一人称の表記ゆれについて

※以下の文章はSNS上において「当ブログを書いている人物の一人称が安定していないのはなぜか」といった趣旨のご質問をいただいたことにより書かれている文章であり私信に近いため、興味のない方はスルーでお願いします >SNSのポストによって一人称が異なる…

2010年の「1979年」と2024年の「1979年」:普通の日記

というわけで私は、最近またしても時間の「ずれ」というものの認識のあいまいさについてほとほとこまりはてている。 短く書く。ほんとうに短く書く。つまり僕がさいきん、とても悲しがっていること、それは、「過去の僕よりも、僕は“過去”という概念を楽しめ…

喫茶店嫌いの記:普通の日記

好きです、喫茶店。(…………) はじめから矛盾しているが、これはそういう矛盾の記なので仕方がない。喫茶店は好きだけど嫌いだ。理由は、落ち着かないからである。 これは、もう、三島のユッキーいうところの『感受性の過剰』というのですべてが説明できてし…

二重の過去:普通の日記

音楽を聴くのが好きだ。 だがしかし、こういった一文の中にも、私などという自意識過剰が肉をまとって歩いているような人間には、羞恥心が「快感」とともに同居することになるから面倒くさい。 つまり、音楽を聴くのは好きだが、音楽を奏でることはからきし…